世界各国の通学かばん

国や民族が違えば、そこで生活する人々の文化や習慣などもそれぞれに異なります。背負い式、手さげ式、ショルダー式などに分類しましたが、世界の小学生の通学かばんは実に様々です。
世界各国の通学かばんをご覧ください。

背負い式

通学かばん 日本のランドセルと同じように、背負って使うスタイルの通学かばんです。

イギリス

通常「サッシェル」というかばんを使います。素材は皮革、ビニール、プラスチックなど様々。基本的に教科書はすべて学校に置いておくシステムが採用され教科書は持ち歩かないので、サイズは日本のリュックサックよりやや小さめです。

韓国

都市部では約8割の児童が、日本のランドセルによく似た形の、革製で黒色の通学かばんを使っています。

ノルウェー

リユックサックに近い形のかばんを背負って登校する児童が一般的になっています。

手さげ式

通学かばん 日本の中学生や高校生が使用しているような、手さげスタイルの通学かばんです。

ロシア

日本の学生用かばんよりは少し大きめで、やや薄いかばんを使っています。素材は皮革もしくはビニール。色は黒と茶色が圧倒的です。

インド

キャンパス地のアタッシェケースを少し小型にした大きさで、色や種類が豊富なのが特徴。なお、かばんはすべて学校から支給されます。

ブラジル

日本のランドセルのように全国的ではありませんが、学校によっては制服と一緒に通学かばんも決められています。市街地の子どもたちには、とくに手さげ式のかばんに人気があるようです。

アルゼンチン

日本の学生かばんより小さめの、上蓋式の1本手の手さげかばんがよく使われています。

背負い兼手提げ

通学かばん 日本の学生手さげかばんに背負いひものついた、背負うことも手で持つこともできるスタイルの通学かばん。主にヨーロッパ諸国で普及しており、形態はほぼ一緒ですが、大きさ、色、素材にはそれぞれ国ごとの特徴がみられます。

ドイツ

「ランシェン」という名の、日本の学生かばんよりやや大きい横長のかばんを使います。素材は天然皮革(牛革)、合成皮革、ビニールなどさまざまで、色も青、赤、黄、茶などカラフル。男子は青や茶、女子は赤を使うのが普通です。

フランス

日本の手さげかばんよりちよっと小さめの「カンターブル」と呼ぶかばんが一般的。素材は革で、色は黒または茶色。日本同様、全国共通の通学スタイルが定着している国のひとつです。

イタリア

横長の合成皮革製のかばんをよく見掛けます。色は比較的地味なものです。

ショルダー式

通学かばん 日本では最近、あまり見掛けなくなった肩かけ式の通学かばんです。

中国

「ツーパオ(書包)」と言われる、日本の学生かばんよりやや小さめのかばんです。素材は布や皮革が多く、色は地方によってまちまちで、例えば北方では緑色が好まれています。

シンガポール

ここで使われる通学かばんも中国と同じく「ツーパオ」と呼びますが、形は異なっており、どちらかというとランドセルに近いもので、これを肩にさげて登校します。素材は合成皮革や布がほとんどで、色はベージュ、茶色、白が普通です。

決まった形の通学かばんがない国

通学かばん 教科書は学校においてあり、普段は持ち歩かないので、当然のことながら通学かばんはないという国や、教科書は持参するものの決まった形の通学かばんはないという国も少なくありません。

オーストラリア

「スクールバッグ」と呼ばれる通学かばんがありますが、形態は背負い式から手さげ式まで地域や学校に応じてさまざまで、それぞれが好みによって使用しています。素材は皮革やビニールです。

アメリカ

勉強は学校だけでよいとの考え方から、教科書は学校が貸与するというシステムをとっているため、ほとんどの子どもは手ぶらで通学します。

カナダ

ここもアメリカ同様、手ぶら登校です。

デンマーク

これという決まったスタイルの通学かばんはありません。各自が思い思いのかばんで通学しています。ただし、背負い式を使っている子どもはあまりいません。

インドネシア

それぞれがまちまちのかばんで通っています。

メキシコ

教科書をはだかのまま手に持って通学するのが一般的なスタイル。